今日・明日は上溝夏祭りこと八坂祭(お天王さま)です。
古くは江戸時代より「天王祭(てんのうまつり)」の名で行われた疫病退散のお祭でした。
ここで言う「天王」とは、牛頭天王という神様のことで、もとは京都の感神院祇園社(かんじんいんぎおんしゃ)の神様です。

8-P1470345.JPG
田 尻

7-P1470331.JPG
石 橋

6-P1470304.JPG
緑が丘二丁目

1-P1350315.JPG
石住

2-P1350323.JPG
日金沢

感神院の院はお寺の呼び名の一つ。そして祇園社は神社をさす言葉ですから、神道でも仏教でもお祭りする事ができる神様なのです。
さて、この神様は疫病を司るとともに、疫病を退散させる神様と古くより伝わり、縁あって上溝の地に迎えられました。
上溝は、現在でも神様と仏様を一緒に祀る「神仏混交」の考え方が根強く残る町ですので、神道・仏教どちらでも祭ることができるこの神様にご縁があったのです。
しかし、明治時代に発令された神仏分離令によって、牛頭天王はスサノオ命と名前を改められましたが、民衆の間では「牛頭天王」の名前が根強く残りました。
そのため江戸・明治~平成の今日まで「お天王さま(牛頭天王)」のお祭として連綿と続いているのです。

牛頭天王の信仰は日本各地に伝わっております。
「天王」という名前がついた地名は牛頭天王に由来するものです。東京都品川区にある「天王洲アイル」も、牛頭天王の名前からつけられました。

本日は早朝より上溝地区内の随所に点在する自治会の八坂祭神輿御魂入れ神事を斎行いたしました。
自治会各々、大変立派なお神輿を持っておられ、この神輿が上溝夏祭りに華を添えるのです。 

1-P1460609.JPG
久保自治会

3-P1460613.JPG 4-P1460617.JPG
四ツ谷自治会

お神輿というのは、神様の御御魂・御神体をお乗せするものです。
神輿渡御(みこしとぎょ)という言葉を使いますが、この渡御というのは「御神体が各地を渡り歩く」という意味がございます。

長い伝統と由緒正しい上溝の夏祭り。熱い二日間、皆様も足を運んでみてはいかがでしょうか。