本日は昨日の例大祭で行われた「番田神代神楽」についてお話します。

番田神代神楽は、氏子の亀山社中で代々受け継がれ、大きなお祭の場において奉納、または演じられる神楽舞・仮面黙劇です。

毎年亀ヶ池八幡宮では御神前と神楽殿にて奉納されます。
毎年演目は変わり、昨年は「天の返し矢」を。そして今年は「神功皇后」の物語を演じられました。

まず「寿式三番叟付五人囃子」(ことぶきしきさんばそうつきごにんばやし)という舞が行われます。
この演目は、最初に三番叟(さんばそう)と呼ばれる舞人が単身で舞台の幕開けの清めを行ないます。

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三番叟
清めの舞が終わりますと、今度は五人囃子が登場し、笛や鉦で楽しく賑やかな音楽を奏でます。
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五人囃子
全員出揃いますと、五人囃子の賑やかなお囃子によって、三番叟は神楽殿狭しと天下泰平・五穀豊穣の舞を舞うのです。
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三番叟と五人囃子
寿式三番叟付五人囃子が舞い納まりますと、今度はメインの「神功皇后」が演じられます。
この物語は、神功皇后が海の向こうの西の国に戦に向かうというお話です。
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神功皇后

神功皇后という人物は、応神天皇のお母さんであり、亀ヶ池八幡宮では相殿にてお祀りされております。
この神功皇后は、戦いに赴くに当たり家来の武内宿禰(たけうちのすくね)という人物を呼び出します。
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武内宿禰(たけうちのすくね)
武内宿禰という人物は、五人の天皇に仕えたといわれた人物であり、応神天皇や神功皇后はては八幡信仰に非常に深く関わる人物で、子供のときの応神天皇と神功皇后を描いた絵には必ずといっていいほど描かれる人物です。
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神功皇后と武内宿禰

神功皇后は武内宿禰と相談し、宿禰の助力のもと戦いに赴く事になります。
そして、家来を呼んでお神酒をあがり、宿禰による戦勝祈願の舞によって士気を高めるのでした。

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神功皇后・武内宿禰と家来              お神酒をあがります
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pict-P1120405.jpg 宿禰の戦勝祈願の舞

その後、神功皇后は自ら指揮をとり、舞は舞い納められるのです。

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今赴かん、と神功皇后
舞の途中に雨が降ってまいりましたが、静かに降る雨が幽玄な雰囲気を醸し出しておりました。
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静かに降る雨と神功皇后

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