暦の言葉や、朝晩感じる風から、季節は少しずつ夏から秋に移ろっています。

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まだ夏の陽気でも、空は高き秋の空
 

さて、本日は神道と四季について、ちょっとしたお話をしたいと思います。

現代の日本は、地球温暖化などの影響によって四季がなくなりつつあると言われております。
しかし、神道では春夏秋冬の四季にはそれぞれ司る神様がおられる、と考えておりました。
四季を司る神様は、日本の神話、古事記・日本書紀などには登場いたしませんが、祝詞集を見ますと四季を司る神様が登場します。

その神様の名前は
佐保姫
夏髙津日(夏之売)神
秋毘売神・竜田姫
天冬衣神

という神様です。

佐保姫は平城京の東にある佐保山に宿る神霊を春の神様とする事から春を司る神様とされました。

夏高津日神という神様は、夏の季節に天高く照る太陽を神格化した神様と言われています。

秋毘売神という神様は、秋の女神様であります。
また竜田姫というのは、春の佐保姫と対をなす女神様で平城京の西の竜田山に宿る女神様と考えられました。竜田の竜が「裁(たつ)」と同じことから裁縫の神様、そして竜田山は紅葉が綺麗なことから染物が得意の神様とも言われています。
ちなみに、竜田揚げの語源にもなったと言われております。

天之冬衣神という神様は、季節の神様唯一の男の神様で、須佐之男命の子孫の神様であると言われております。

夏と秋の神様は、お正月にやってきて、一週間から十日・十五日の間神棚に宿り、その家の一年の幸福を与えて下さる大年神と衣食住の神様オオゲツヒメ神との間に産まれた神様とされております。

これら四柱の神様は神社にて祀られる事や、神話に登場することはほとんどありませんが、神道は山や風、水や火などあらゆる自然に神様や超自然的な存在が宿ると考えておりました。
それは春夏秋冬においても言えると考えられたのではないでしょうか。

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夏の境内を彩るノウゼンカズラ