相模原市内や上溝地区内の旧家では、先祖代々受け継ぎお世話をしているお稲荷さんや荒神様、日々の生活において利用してきた井戸や屋外に据え付けられている厠(トイレ)などがございます。

しかしながら、諸事情によってお世話していく事が難しくなったり、利用をやめてしまう事になったお家もございます。

先日は、使わなくなった井戸のお祓い・お清めを依頼され、井戸埋め清祓をご奉仕いたしました。

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左の写真は井桁がはずされ穴のみとなった井戸 右は井桁と洗い場のある井戸
生活用水にも飲料水にも使える井戸水。
井戸は清い水を湛え、人間の命を支えてくれる大切なものであります。
古くから、井戸を汚したり粗末にすると病気になったり、井戸の神様の祟りがあると言われておりますが、これは人間の命を支えてくれる水の恵みを蔑ろにしてはいけないという戒めでありましょう。

さて、使わなくなってしまった井戸を埋める場合には、神職を呼んでお祓いお清めをいたします。
施主さんだけでなく、工事関係者の方や大工さんも「お祓いをしないと井戸埋めはしない・できない」と仰られます。

お祓いをしてお供えを上げて水と井戸の神様をお呼びします。
そして「今まで綺麗な水を恵んでくださいまして、ありがとうございました。この度諸事情によって井戸を埋めなければなりませんが、施主さんをはじめ家族の皆さんはこの井戸の恵みへの感謝の気持ちは忘れません。どうぞ、穏やかなお心で井戸埋めのご報告をお聞きになって下さい」という祝詞を奏上し、玉串奉奠、お供えをお下げして神様にお帰りいただくという流れになります。

これから夏本番になります。
節電のほか節水も意識して水の恵みの意義を考えたいものです。