本日は啓蟄です。土の中で冬眠していた虫や蛇・かえるといった生き物が地面に出てくるという日です。
暦どおりにぽかぽかとした温かい一日でした。明日は打って変わって寒い日ということですが、三寒四温と言う言葉があるようにこれから徐々に暖かい日が増えていくことでしょう。

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さて、今日は「かのえさる」の日です。漢字で書くと「庚申」となります。
庚申の日は一年に6回ありますが、どんな日かと言いますと、人間の体の中には三匹の蟲(むし)がいるといわれています。
その蟲は、人間の行ないを全て記録しており、庚申の日の夜になり宿主が眠りに付くと、天におられる帝(天帝)にその人が行った善行・悪行全てを報告をするのです。
帝は、その三匹の蟲の報告を受け、その善悪に応じて寿命の長短を決めるのです。
善行が多ければ寿命を延ばし、悪行が多ければ寿命が縮められてしまうと言います。

それでは大変だと言うことで、眠っている間に抜け出すのであれば、眠らなければよろしいという事で、この庚申の日の夜は一睡もせずに身を慎んで夜明かしをする風習がありました。
しかし、人間の努力にも限界がありますので、それをフォローして戴こうと、神様をお祀りする事といたしました。
仏教では、青面金剛(せいめんこんごう)を。神道では庚申の申と猿をかけて猿田彦命をお祀りする事といたしました。
時代が下ると、庚申信仰は日本各地に伝わると共に講という崇敬グループが組織され、皆で神様をお祀りして飲食を共にして夜を明かしました。
また、庚申様は交通安全の神様として道祖神やお地蔵さんと一緒に道端や辻に祀られるようになりました。「庚申塔」などと呼ばれる石碑も建てられるようになりました。

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亀ヶ池八幡宮では青面金剛さんも猿田彦さんもお祀りいたしておりませんが、亀八七福神の境内に延命長寿・健康長寿の神様である寿老人さんをお祀りしておりますので、庚申の日には寿老人さんにお参りされては如何かと思います。

皆さんのご参拝をお待ちしております。