本日は土用です。

土用といいますと、夏の土用の丑の日を思い浮かべますが、土用は春夏秋冬の季節にそれぞれ1回、つまり4回あり、それぞれ立春・立夏・立秋・立冬の前18日間を土用と呼びます。
今日から18日後には立冬がやってきます。
暦の上では、いよいよ冬の到来です。

さて、昨日は「五つの心」と題しまして、日々を送る際に心に留めておきたい五つのフレーズをご紹介いたしましたが、では一体どのようにしたら、その五つの心に近づけるのでしょうか?
なかなか難しいことですね・・・・・

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昨日は、心に穢れが溜ってしまいますと、自分も相手も傷つけてしまいますとお話しました。
さて、その心の穢れを溜めないためにはどのようにすればよいのでしょうか。

ここ近年では、神社参拝をされる特に若い方が増加傾向にあるそうです。
それは神社に来ると「不思議と気分が落ち着く」「気持ち新たに頑張ろうと思える」という事だそうです。

何故でしょうか。

それは、神社という空間に理由があるのです。

神社の入り口である鳥居は俗域と聖域の境目です。
鳥居には、注連縄が張られています。
亀ヶ池八幡宮では、ご神木である夫婦大銀杏に太い注連縄が張られております。
その鳥居・注連縄をくぐった瞬間から環境が変わるのです。

神社には杜(もり)があります。
静かな境内、風が吹くとサワサワとした葉擦れの優しい音が気持ちを鎮めるのです。

そして、ご神前にお参りして、帰る頃には気持ちも穏やかになり、将に清清しい気持ちになるのです。

我々は、新年・お正月を迎えることにより「今年は良い一年にしよう」とか「今年は何かにチャレンジしたいな」と気持ちを切り替えます。

新年を迎えて切り替わったはずの気持ちも、2ヶ月3ヶ月と経っていきますと、最初の心持ちを忘れてしまいます。
様々な事柄・環境によって精神的なキャパシティが一杯になってしまいます。

そこで、6月30日と12月31日には「大祓」という神事が行なわれます。

これは知らず知らずの内に溜ってしまった心の穢れを清めるための神事なのです。
亀ヶ池八幡宮でも毎年時期が来ると執り行っており、年々参列者数は増えております。

先人達は、心や気持ちが疲れ果ててしまうと病気になったり、あまり宜しくない気が起こる、という事を知っていました。
今では心療内科やカウンセリングなどによって心の病気を診てくれるお医者さんがいますが、当時の医療はそこまで発達しておりませんでした。
そこで、神様の力にすがったのです。

神様のお力によって、心の状態を元に戻し、また心機一転を図ったのです。

神様のお鎮まりになられる神社にお参りすることによって、先人達は自分の気持ちが穏やかになるという事を本能的に知っていたのでしょう。
それは日本人の心にもとからあったもので、様々な事象で起伏の激しい現代人の精神面に復活した事でございましょう。

どうぞ、皆様方も気持ちが疲れてきたかな、と思いましたら是非神社にお参りに来てください。

そして、神様に悩みを全て打ち明け、心に穢れがたまらないようにいたしましょう。

きっと神様はお聞き届け下さいます。

神様はいつでもあなたのご参拝をお待ちしております。

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